コラム
2023/11/15
芝生によく生える雑草と対策とは?人工芝に効果的な雑草の予防策も紹介
- 「芝生を敷くと雑草はよく生える?」
- 「芝生の雑草対策は何をすればいいの?」
- 「人工芝だと雑草は生えてこない?」
以上のような疑問やお悩みを持っている方は多いのではないでしょうか。
本記事では、芝生によく生える雑草の種類や雑草対策を解説します。また、雑草が気になる方には人工芝がおすすめである理由についても触れています。芝生を敷くことで雑草の発生が気になる方は、ぜひ参考にしてください。
芝生の雑草が生えてくる理由
芝生の雑草が生えてくる理由は、以下の2つです。
- 地下茎が残り続けている
- 雑草の種が風に乗って飛んでくる
それぞれの理由を知ることで、雑草対策も理解しやすくなるので、ぜひ参考にしてください。
地下茎が残り続けている
雑草の中には、地下茎を残し繁殖する種類があります。地下茎とは、常時地下にある茎のことで横に伸びて増殖していくため、手で抜くのは困難です。そのため、雑草を除去したつもりでも、地下茎は残ったままのことがあります。
地下茎だけが残った状態は除去するのが難しいため、そこから雑草が繁殖すると駆除しにくく厄介な存在です。地下茎をはじめとした雑草対策や予防は「芝生の雑草の抜き方」や「芝生の雑草を増やさない工夫」を参考にしてください。
雑草の種が風に乗って飛んでくる
雑草の種は軽くて小さいため、風に乗って飛んできて芝生の中に入ることで、雑草を生やします。風以外に虫が雑草の種を運んでくるケースもあり、種の侵入を防ぐのはほぼ不可能です。
また、今ある雑草を完全に取り除いても、新しい種が風に乗って飛んでくるため、完全に雑草が生えるのを防げません。少しでも雑草の種があれば雑草を生やし繁殖し続けるので、雑草を完全に防ぐのは非常に困難です。
芝生によく生える雑草の種類
芝生によく生える雑草の種類は、以下の4つです。
- 一年生イネ科
- 多年生イネ科
- 一年生広葉
- 多年生広葉
雑草の特徴がわかれば対策も立てやすくなります。それぞれ詳しい内容を見ていきましょう。
一年生イネ科
一年生イネ科の雑草は、春から夏の気温が高い時期に発生しやすく、以下のような種類があります。
- オヒシバ
- メヒシバ
- シマスズメノヒエ
- エノコグサ
- イヌビエ
一年生イネ科は一度繁殖すると処理が難しい品種で、根が太くなる前に抜き取ったり、種を残す前の段階で処理したりするのが重要です。
一年生雑草の多くは、一年で枯れてなくなりますが、自然に枯れるのを待つよりも成熟前に抜き取るか枯らすことが大切です。一度成熟すると種を残し子孫を残そうとするため、生えたままにしておくと、翌年にはまた同じような雑草が広範囲に生えます。
多年生イネ科
多年生イネ科は、種子で発芽し成長するため、地上部分は枯れたように見えても地下部分が生き残っており、翌年また同じ場所から生えてくる厄介な雑草です。
多年生イネ科の主な種類は、以下のとおりです。
- スズメノカタビラ
- ススキ
- メリケンカルカヤ
- チガヤ
- ドクダミ
多年生イネ科の雑草は刈り込みに弱いため、刈り込む頻度を増やすことで繁殖を防げます。しかし、頻繁に刈り込むためにはかなりの労力が必要です。また刈り込みをしたり葉の部分を枯らしたりしても、地下茎が伸びて繁殖するものもあります。
一年生広葉
一年生広葉は、空気の乾燥した場所に生息しており、他の種類に比べると処理しやすい雑草です。広葉というのは、字のとおり「葉が広い」雑草のことです。主な種類は、以下のようなものがあります。
- ツユクサ
- ブタクサ
- トキソウ
- カヤツリグサ
- ヨモギ
一年生広葉は、処理がしやすく手で抜き取るだけでも繁殖を抑えられるので、生えていることに気づいたら根から確実に除去してください。除草剤も撒いておくと、翌年以降の発生を抑えられるでしょう。
多年生広葉
多年生広葉は、種類が多くもっとも処理が大変な雑草です。主な種類には、以下のようなものがあります。
- ハマスゲ
- ヨモギ
- ハルジオン
- ヒメジオン
- ハマスゲ
この中でも「ハマスゲ」は、世界の強害雑草のトップに挙げられており、世界各地の国や地域で多くの人を悩ませています。日本でも全国に広く分布しており、芝生の管理を邪魔する厄介な雑草です。
ハマスゲは抜き取るだけで完全に処理するのは難しく、強力な除草剤を使う必要があります。もし自宅でハマスゲを確認したら、除草剤を購入し早めに対処しましょう。
芝生の雑草の抜き方
芝生の雑草の抜き方は、以下の方法があります。
- 手で抜き取る
- 芝刈り機で刈り取る
- 除草剤をまく
それぞれ自分でできる方法なので、自宅の雑草対策に活かしてください。
手で抜き取る
雑草の処理方法としてもっとも手っ取り早いのが、手で抜き取る方法です。手軽にできるため、雑草が生えていることに気づいたらすぐに抜き取りましょう。こまめに雑草を抜いておけば繁殖を防げるので、暖かい時期には週1回程度、草むしりするのがおすすめです。
根が太い場合や、近く深くまで根を張っている場合は、除草フォークやスコップなどの道具を使うことで、効率的に雑草を抜き取れます。庭の雑草が気になる方は、事前に必要な道具を準備しておきましょう。
芝刈り機で刈り取る
芝刈り機を使用し、芝生と雑草を同時に刈り取る方法があります。ただし芝刈り機を使用する際は、以下のことを把握しておきましょう。
- 芝生を刈る際に種が飛び散り雑草を増やすリスクがある
- 表面だけを刈っても地下茎によってすぐに生えてくる場合がある
オヒシバやコニシキソウなど種子で増える雑草は、刈り取る際に種が飛び散ります。地下茎で増えるスギナやドクダミなどの雑草は、芝刈りで表面だけ刈ってもすぐに生えてきます。
除草剤をまく
除草剤による芝生の雑草処理は、ただ撒くだけで手軽にできるためおすすめの方法ですが、以下の点に注意してください。
- 除草剤の種類を間違えると芝生を枯らす可能性がある
- 芝生の種類によって使用可能な除草剤が異なる
以下のような雑草の種類によって、除草剤を選べます。
- 選択性除草剤
- 発芽抑制剤
- 茎葉処理剤
日本芝用の除草剤は多くありますが、西洋芝用の除草剤は少ないので、購入する際は表示ラベルを必ず確認してください。よくわからない場合は、お店のスタッフに相談しましょう。
芝生の雑草を増やさない工夫
芝生の雑草を増やさないために、以下のことを意識しましょう。
- 芝生の密度を上げる
- 芝生を長めにする
- 寒い季節の肥料は控える
芝生は一度増えるとさらに増えやすくなるため、できる範囲で対策を実施してください。
雑草対策については、以下の記事でも紹介しています。
関連記事:雑草対策15選!最強なのは10年以上メンテ不要となる「人工芝」の施工!
芝生の密度を上げる
芝生を敷く際に密度を上げて隙間なく敷くことで、地面に日光が届きにくくなり雑草が育ちにくいです。隙間が多いと余分なスペースが増えるため、雑草が成長しやすくなります。
芝生の密度を上げるのと同時に、芝生の下に防草シートや下地材を設置するのも効果的です。より地面に日光が届きにくくなるため、雑草の成長しにくい環境を作れます。芝生の設置後に密度を上げるため、定期的に肥料を与えたり水やりをしたりするのも効果的です。
芝生を長めにする
芝生を長めにしておくことで、背の低い雑草の発生を抑えられます。芝生が背の低い雑草への日光を遮るため、成長しないよう調整可能できます。芝を刈る際は、芝生を長めにキープするよう意識しましょう。
ただし芝生を刈る際は、雑草の種ができる時期を避けましょう。具体的には、春に発芽した雑草は夏に種を作ります。そのため、夏になる前に刈り取ることで種による繁殖を防げます。芝刈りの時期を調整することも、雑草対策のひとつです。
寒い季節の肥料は控える
芝生の雑草を増やさないために、寒い季節に肥料を与えるのは控えましょう。具体的には、11月頃から2月頃までの冬の期間です。芝生は寒い時期を乗り込えるために、冬場は養分を蓄えています。そのため、芝生にとっては冬場の余計な養分は不要です。
芝生に肥料を与えているつもりでも、実際には雑草に養分を吸収されます。養分を蓄えた雑草は、冬を乗り越えて元気な状態で生えてくるため、寒い時期に芝生への肥料は必要ありません。
雑草が気になる方は人工芝がおすすめ
「芝生を敷きたいけど雑草が生えるのは嫌だ」という方は、人工芝がおすすめです。人工芝は雑草が生えにくく、芝刈りや水やりなどのお手入れも必要ないので管理が簡単です。見た目も自然に近い状態に再現されており、天然芝のような雰囲気を味わえます。
そのほかにも、人工芝には以下のようなメリットがあります。
- 維持費がほとんどかからない
- 耐久性が高く長期間利用できる
- 服や靴を汚さず遊べる
- スペースを有効活用できる
人工芝を敷くことで庭の雑草を生えにくくする効果もあるので、庭の雑草に悩んでいる方は人工芝の設置を検討しましょう。
人工芝と雑草については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
関連記事:「人工 芝 雑草」
人工芝における雑草の予防策
人工芝における雑草の予防策は、以下のとおりです。
- 敷設前に雑草を根から抜く
- 敷設時に除草剤をまく
- 雑草が育ちにくい下地材を使う
- 防草シートを隙間なく敷く
- 人工芝を隙間なく敷く
人工芝自体が雑草対策になりますが、これらの対策をすることでさらに雑草が生えにくくなります。ぜひ参考にしてください。
敷設前に雑草を根から抜く
人工芝を敷く前には、必ず敷く場所の雑草を根からキレイに抜き取っておきましょう。茎の部分だけ除去するだけでは不十分です。少しでも雑草の根が残っていると、人工芝を敷いた後に再び生えてくる可能性があります。
雑草の種類によっては、手だけで根まで抜くのが難しいものもあります。そのため、除草フォークやスコップなどの道具を使い、確実に根の部分から抜き取ってください。手間はかかりますが、非常に重要な工程なので丁寧に行いましょう。
敷設時に除草剤をまく
雑草を抜き取ったら、さらに除草剤を撒くことで雑草の発生を予防できます。DIYで行う場合は、雑草の根が残っている場合があるため、除草剤で根を枯らす方法が有効です。人工芝を敷いた後は除草剤を撒けないので、必ず準備の段階で行いましょう。
除草剤は、以下のタイプがあるため、購入前には必ず確認してください。
- 茎や葉の部分だけ枯らす
- 根まで枯らす
葉や茎の部分だけ枯らすタイプだと、せっかく除草剤を撒いても根が残り、再び生えてくるかもしれません。
雑草が育ちにくい下地材を使う
人工芝を土や砂の上に敷く場合は、安定させたり水はけをよくしたりするため、下地を作ります。下地材には、以下のような種類があります。
- 砕石
- 山砂
- 真砂土
- 川砂
- 砂利
上記の中でも、山砂は固まりにくく柔らかいためガーデニングにも適しており、雑草が生えやすい下地材です。
以下の記事では、人工芝を敷く際の下地について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
関連記事:人工芝に下地はなぜ必要?下地の重要性や素材の種類、下地の作り方を解説
防草シートを隙間なく敷く
人工芝を敷くだけでも雑草は生えにくくなりますが、防草シートを敷くことでより雑草の発生を抑えられます。防草シートを敷く際は、接続部分に隙間ができないよう、シートを重ねてつなげることが大切です。
シートをまっすぐ敷けない場合は、スペースに応じてカットして隙間を作らないようにしましょう。どういった防草シートを敷けばいいかわからない場合は、専門の業者に依頼する方法もあります。
人工芝の防草シートに関して詳しい内容を知りたい方は、以下の記事もぜひご覧ください。
関連記事:人工芝の下に防草シートは絶対必要!3つの理由と防草シートの敷き方も解説
人工芝を隙間なく敷く
下地材と防草シートを確実に敷き詰めたら、最後に人工芝を隙間なく敷いていきましょう。人工芝は複数の芝生をつないで設置するため、接続部に隙間ができる可能性があります。
人工芝を隙間なく敷くには、以下のような対策が有効です。
- 仮置きをして確認する
- 芝目の向きを揃える
- たるみやシワを伸ばす
- テープや接着剤でつなぎ合わせる
- U字ピンで固定する
人工芝に隙間がなければ、地面に日光が届かず雑草の発生も予防できます。
関連記事:「人工 芝 境目」
芝生の雑草が気になる方は人工芝を検討しよう
芝生の雑草を増やさないために、以下の点に注意してください。
- 芝生の密度を上げる
- 芝生を長めにする
- 寒い季節の肥料は控える
芝生を敷いて雑草の発生が気になる方は、人工芝の設置を検討しましょう。その際、以下のポイントを押さえておけば、より雑草の発生を抑えられます。
- 防草シートを隙間なく敷く
- 人工芝を隙間なく敷く
- 敷設前に雑草を根から抜く
- 敷設時に除草剤をまく
- 雑草が育ちにくい下地材を使う
人工芝は雑草が生えにくいだけでなく、芝刈りや水やりなどのお手入れも不要なので、芝生を敷きたいけど管理が面倒な方におすすめです。
「人工芝でも雑草は生えるの?」「人工芝の雑草対策は何がいい?」などの疑問がある方は、ぜひもりかわ人工芝にご相談ください。
施工したい場所やご要望にあわせて適切な提案を行いますので、お気軽にお問い合わせください。