コラム
2023/12/18
芝生の手入れは大変|年間スケジュールや人工芝との違いを紹介
「芝生の手入れはどうするの?」
「芝生の手入れって面倒そう…」
芝生の手入れを億劫に感じている方はいませんか?芝生は季節ごとに手入れ方法を変える必要があるので、面倒に感じる方も多いでしょう。
芝生の手入れが面倒だと感じる方は、人工芝がおすすめです。人工芝ならほとんど手入れがいらず、手間もかかりません。一方で、天然芝の安さや景観にメリットを感じている方もいますよね。当記事では、芝生の手入れ方法や年間スケジュールを紹介しつつ、人工芝のよさを解説しています。
天然芝と人工芝の手入れを比べて、自分に合っているのはどちらかあらためて検討してみてください。
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【大変】芝生の手入れ|年間スケジュール
芝生の手入れは季節にあわせて行います。時期によって手入れ内容が異なりますので、確認しておきましょう。
- 春の芝生の手入れ(3〜4月ごろ)
- 夏の芝生の手入れ(5〜8月ごろ)
- 秋の芝生の手入れ(9〜11月ごろ)
- 冬の芝生の手入れ(12〜2月ごろ)
また、芝生には「日本芝」と「西洋芝」の2種類があり、手入れ方法が変わります。今回は、一般的な日本芝の手入れ方法を解説していきます。
春の芝生の手入れ(3〜4月ごろ)
冬があけ、3月ごろになると芝生は育成準備に入ります。芝生が生えやすい環境を整えて、萌芽を促進しましょう。春には以下のような手入れを行います。
- 雑草取り
- 目土入れ
- エアレーション
- 肥料をあげる
とくに4月以降からは、芝の伸びが活発になってきます。そのため、芝刈りは4月ごろからスタートしましょう。春の芝刈りの頻度は、1〜2週間に1回です。
なお、枯れてしまった部分や新たに芝生を植えたい場合は、春が最適です。成長する時期とあわせれば、自然と土に根付いてくれるでしょう。
夏の芝生の手入れ(5〜8月ごろ)
5月から本格的な芝生の成長が始まります。こまめに基本的な手入れを行えば、芝生が長持ちするでしょう。主に以下のような手入れがあげられます。
- 水やり
- 除草
- 芝刈り
- 肥料をあげる
水やりは日中の気温が高い時間に行うと、芝が蒸れて痛む可能性があります。そのため、水やりは土が乾いた朝夕に行い、除草は雑草が生えてきたらその都度行いましょう。芝刈りは成長にあわせて月に1〜3回の頻度で行います。
また、害虫被害が現れやすいのも夏です。「葉をかじったようなあとがある」「芝生が枯れる場所がある」などがあれば、害虫がいるかもしれません。被害が大きい場合は、薬剤で対処するのがおすすめです。
秋の芝生の手入れ(9〜11月ごろ)
芝生の成長期は10月までです。成長が一段落し、伸びが緩やかになります。秋は以下の手入れを行います。
- 定期的な芝刈り
- 水やり
- シーズン最後の肥料
- サッチング
- エアレーション
- 目入れ
芝生は11月には休眠期に入り、10月までが最後の手入れ期間です。翌シーズンに向けた手入れをしておきましょう。
シーズン中の芝刈りは、10月末で最後になります。最後の芝刈りはいつもより高くするのがおすすめです。芝を長めにすれば表土が保護され、土の凍結や霜から芝を守ってくれます。
冬の芝生の手入れ(12〜2月ごろ)
冬の芝生は休眠期間に入ります。そのため、ほとんど手入れは必要ありません。芝生の落ち葉を拾ったり除草したりする程度です。ただ、2月下旬以降からは、春の芽吹きを促進するために更新作業を行います。
- 芝刈り
- サッチング
- エアレーション
- 目土入れ
- 施肥
上記の更新作業をするかしないかで、芝生の成長が変わります。はじめに行う芝刈りは、刈高を低めに設定して行いましょう。低めに刈ることで枯葉として落ちてしまう部分を刈り取れるため、日当たりや通気性が確保できます。
芝生の手入れのやり方を紹介
年間スケジュールで紹介した芝生の手入れについて解説します。
- 水やり
- 肥料
- 芝刈り
- サッチング
- エアレーション
- 目土入れ
- 雑草取り
芝生の健康を保つためにも各工程の目的を理解し、理想のお庭を維持しましょう。
水やり
水やりは早朝に行うのがおすすめです。とくに気温が高い真夏は水滴がレンズの役割になり、芝生が蒸されてしまう恐れがあります。蒸された状態になると、病気になるリスクが高くなります。
水やりは表面を濡らすだけでなく、土の中まで浸透するようにたっぷりと水をやりましょう。また、少ない量を頻繁にやるのではなく、回数を減らし1回の水の量を増やすのがポイントです。少ない量を頻繁に行うと土壌の深くまで水が染み込まず、枯れる原因となります。
簡単な水やりでも注意点があるので、しっかり理解して芝生を枯らさないようにしましょう。
肥料
肥料は3・6・8月ごろの成長期に与えるのが基本です。成長を促す効果の他にも、病気や環境変化への抵抗力をつけられます。ただ、肥料を与えすぎたり希釈が濃すぎたりすると、芝生が枯れてしまいます。
もし肥料をこぼしてしまった場合は、ホウキやホースですぐに肥料を取り除きましょう。芝生が肥料焼けによって根っこから枯れてしまう可能性があります。
肥料のあげすぎによって枯れてしまった場合は、たっぷり水をあげて被害が拡大しないようにします。土壌の肥料濃度を薄めるイメージで散水してください。
生きている根が残っていれば、時間はかかっても回復するので気長に待ちましょう。早く修復させたいからといって肥料をあげるのは厳禁です。
芝刈り
芝生は上方向への成長が止められると葉が短くなる分、芽数を増やして密度を高めようとします。定期的に芝刈りをすれば密度が高くなり、絨毯のようなきれいな庭を作ることも可能です。
逆に芝刈りをせずに放置していると、害虫が発生しやすくなり芝生が枯れてしまう原因となります。
芝刈りは、理想の高さから3〜5割伸びてきた程度で行うのがいいとされています。芝生が健康的に育ちやすい長さは地面から2〜4cmです。そのため、芝が地面から3〜6cmになったら芝刈りするといいでしょう。
また、芝刈りでは「成長点」を刈らないように注意しましょう。成長点は緑の茎と茶色の境目にあり、間違えて刈ってしまうと芝生が枯れてしまう恐れがあります。芝刈りはこまめに行うのが、きれいな芝生を作る近道です。
サッチング
サッチングとは、サッチを除去する作業のことです。「サッチ」は冬に枯れた芝や、芝刈りの残りカスのことをいいます。
サッチングせずに放置すると、芝生の土壌が病原菌だらけになってしまいます。水はけが悪化し、芝生が枯れることもあるでしょう。
サッチングはレーキ(熊手)を使い、遠いところから手前に引くようにして行います。サッチを集め終えたら、ゴミ袋にまとめて捨てましょう。サッチングは力を入れすぎると芝生を痛める原因になるので、程よく力を抜くのがコツです。
庭が広い方は、サッチングマシンを使うのがおすすめです。
エアレーション
エアレーションとは、土壌に穴をあけ、土をほぐす作業のことです。芝生の土壌は踏まれて固くなるため新鮮な空気が入りにくく、水はけが悪くなってしまいます。エアレーションを行うことで通気性と水はけがよくなり、芝生が健康に育つようになります。
エアレーションは春と秋に行いましょう。夏は土が乾燥し、冬は休眠期なので効果が得られません。年に1〜3回行うのが推奨されているため、春と秋に1回ずつ、最低でもどちらかの季節に1回はエアレーションするのがおすすめです。
エアレーションはローンパンチ、ガーデンスパイクと呼ばれる専用の道具を使って行います。靴の裏にスパイクがついている安価な商品もあるので、ぜひ購入しておきましょう。
目土入れ
目土は芝生の萌芽を促したり、細く密な葉を形成するなどのメリットがあります。目土入れは、見て楽しむ一般家庭用の芝生なら数年に一度で十分です。目土入れをまったくせずに芝生を維持している家庭もあります。ただ、以下のような問題がある場合は目土入れを行いましょう。
- 芝生がスカスカ
- 元気がない
- ランナー(ほふく茎)が見えている
- 地面が凸凹している
目土入れはシーズン中ならいつでもできます。とくに効果が高いのは春です。更新作業とともに行っておくと、芝生の成長に好影響を与えます。
デメリットとして、グランドレベルがあがってしまうことがあげられます。土を足すので、地面が高くなってしまうのは当然です。一般家庭だと、マンホールやレンガが芝生より下がってしまうことも考えられます。
グランドレベルをできる限りあげないために全体的な目土入れは避け、補修部分だけ土を足すようにするのがおすすめです。
雑草取り
芝生に雑草が混じると見た目が悪くなり、芝生の成長にも悪影響を与えます。雑草は土壌の栄養分を吸収し、害虫の原因になることもあります。
夏の雑草は成長が早いため、見つけたらすぐに除去しましょう。1〜2日であっという間に大きくなり、雑草の数もすぐに増えます。
雑草の処理は除草剤がおすすめです。除草剤を散布すると「芝生も枯れるのでは?」と思う方もいるかもしれません。除草剤の種類には「選択制処理剤」があり、芝生だけ枯らさずに雑草を除去してくれるものがあります。
ただ、日本芝・西洋芝によって適合している処理剤が異なるため、成分はしっかり確認しておきましょう。選択制処理剤を購入する際は、どちらにも適している成分「シバゲンDF」が入っているものがおすすめです。
関連記事:庭の草取りに必要な道具は?楽な方法はあるの?草取りが不要になる対策も紹介
芝生の手入れに必要な道具は7つ
芝生の手入れには以下の7つの道具が必要になります。
- 芝刈り機
- エアレーター
- レーキ(熊手)
- バリカン式の芝刈り機
- 肥料散布機械
- 目土散布器・焼砂散布機
- 散水用具
エアレーターは芝生に穴をあけ、根に新鮮な空気や水を届けるために使用する道具です。肥料は偏って散布すると芝生が肥料焼けすることがあるので、手で撒かずに機械を使い均一に散布するのがおすすめです。
また、上記すべての道具を揃えると、15万円程度はかかります。道具を揃える費用・手間を考えると人工芝のほうがいいと思う方もいるでしょう。「手入れのための道具を揃えるのが面倒…」という方は人工芝のほうが向いているかもしれません。
芝生のトラブルや対処法
芝生に起こるトラブルや対処法を紹介します。
- 芝生に元気がないときは病気かも
- 芝生は弱ると枯れてしまう
しっかり手入れしているにもかかわらず枯れる場合は、病気かもしれません。早めに対処すれば再成長することもあるため、芝生に元気がないときの症状を知っておきましょう。
芝生に元気がないときは病気かも
芝生がいつもより元気がない、色が変わっていると感じたときは、病気の可能性があります。芝生には以下のような病気があります。
- ラージパッチ
- ダラースポット
- ブラウンパッチ
どれも芝生が変色したり禿げたりする病気です。対処法は、水はけや風通しをよくしたり肥料を撒いたりするのが効果的です。病気の発生を防ぐには、定期的な手入れをしっかり行いましょう。
芝生は弱ると枯れてしまう
芝生は弱ると枯れてしまいます。主な枯れる原因は以下の通りです。
- 気温の低下
- 季節
- 環境被害
- 水不足
- 病気
気温が10度を下回ると茶色に変色し、枯れてしまいます。また、冬は気温の低下により自然に枯れます。冬枯れの場合は、暖かくなると緑に戻るので心配しなくてもいいでしょう。
まれに葉の先端が細く丸まり、全体的に黒ずむことがあります。これは水不足のサインなので、放置すると枯れてしまう可能性があります。何かしら芝生に色の変化を感じた場合は、水やりや肥料ですぐに対処しましょう。
【手入れが面倒】人工芝ならメンテナンスフリー
ここまで、天然芝の手入れを紹介しました。「天然芝の手入れは大変そう…」「面倒そうだな…」と感じた方はいませんか?
天然芝の手入れに不安がある方には人工芝がおすすめです。人工芝なら面倒な手入れがほとんど必要なく、定期的にブラシをかけるだけで済みます。初期費用は天然芝よりかかりますが、手入れに必要な道具の費用・時間を考慮すると、コストパフォーマンスはいいといえるでしょう。
人工芝については以下の記事で詳しく解説しています。芝生の手入れに自信がない方は、一度目を通してみてください。
関連記事:人工芝の費用はいくら?天然芝との違いやDIYで施工する手順、メリットやデメリットを紹介
天然芝の手入れは大変|人工芝を検討してみよう
芝生の手入れは、季節によって変わります。冬はほとんど手入れが必要ありませんが、夏は雑草取りや水やりが必要になります。
成長期には毎週のように芝刈りが必要になり、時間がない方は芝生の手入れができないことが多いでしょう。
一方で、人工芝なら手入れがほとんどいらず、忙しい方でも常にきれいな庭を維持できます。ホームページから人工芝にしたい面積を入力するだけで、施工金額がわかります。一度、人工芝の施工金額を知ってから天然芝との比較をしてみてください。